パレスチナでは、伝統的な女性の衣服や壁飾りに刺繍をしてきました。クロスステッチが多く、村々に特徴的な色合いや柄があり、パレスチナを象徴する伝統文化となっています。2021年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。
ヨルダン川西岸地区(パレスチナ自治区)のイドナ村女性協働組合の女性たち(約50人)が、デザインから議論し、一針一針手で刺繍し、縫製、仕上げまで全て行っています。イドナ村はヘブロンの西、グリーンライン(1949年停戦ライン)沿いにあり、隔離壁によって村の土地が分断されています。
道路や検問所の封鎖により、材料の刺繍糸や布地を近くの町に仕入れに行くにも、できあがった製品を出荷するのに別の町に行くにも、いままで以上に時間とお金がかかりますが、困難を乗り越えて活動を続けています。

イドナ村女性協働組合では、約50人の女性たちがひと針ひと針大事に手刺繍しています。中心スタッフの女性たちがデザインから議論して試作を重ねて製品を開発。材料を事務所に取りに来て、刺繍は各家庭で行なっています。ミシンでの縫製も女性たちが行っています。
刺繍糸や布地を近くの町に仕入れに行くにも、出来上がった製品を出荷するために他の町に行くにも簡単ではなく、今まで以上にお金と時間がかかりますが、仕事があるのが作り手みんなの励みになっています。
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イドナ村はヨルダン川西岸地区(パレスチナ自治区/被占領地)、1949年停戦ライン沿いにあり隔離壁によって村の土地が分断されています。イスラエル軍による厳しい移動制限によって他の仕事が失われるなか、女性たちの刺繍の仕事がそれぞれの家庭で貴重な現金収入源になるため、この刺繍団体に仕事を求める人が増えています。もともとはイスラエルへの「出稼ぎ」が多かった村ですが、イスラエルでの労働許可証の数はイスラエルにコントロールされ、2023年10月以降は激減しています。
