9月からオリーブ石けんが新しくなりました。

オリーブオイル 石けん サラダ オリーブオイル工場 オリーブの林

背景がわかる良質な商品をお届けします。

パレスチナ・オリーブでは、素材の質や効能はもちろん、
誰が、どんな状況で、どういう方法で作ったものなのかといった製造背景をクリアにしています。
だから安心。だから美味しい。だから、自信を持ってオススメできる商品ばかりです。

生産者パートナーと協力し、ともに生きる
誰もが大切にされる社会を作っていきます。

パレスチナ・オリーブは、パレスチナ北部のガリラヤ地方(1948年からイスラエル領)のオリーブオイルなどの食品、ヨルダン川西岸地区(パレスチナ自治区)ナーブルスのオリーブ石けん、ヨルダン川西岸地区(パレスチナ自治区)イドナ村の刺繍製品を扱っています。

実際に食べて使って納得したものを輸入し、現地を訪問・交流しながら活動しています。

イベント

『ぜいとぅーん』50号 ガリラヤのシンディアナ訪問

『ぜいとぅーん』50号 2013年1月25日発行

2012年12月26日から2013年1月3日まで、パレスチナ/イスラエルの生産者を訪問しました。これまで、ほぼ毎年訪問していましたが、震災以降は時間と気持ちの余裕がなく、2年ぶりの訪問となりました。短い日程だったため、かなり駆け足で生産者や友人・知人に挨拶して回った、という感じでしたが、みんなに「ずっと来なかったじゃないの〜!また会えて良かった〜!!」と暖かく迎えてもらいました。

 ちなみに、パレスチナもイスラエルも、基本的に、季節行事はイスラーム暦やユダヤ暦で行うので、西暦の年末年始はわりと普段通りです。

ガリラヤのシンディアナ

 1997年に始まった活動は、年々充実し、スタッフも増え、オリーブオイルの品質もすばらしい。でも、販売量が頭打ち、、、という状況です。


メンバー

 オリーブオイルのボトル詰め作業などを行っている女性たちは5〜7人です。持病でやめたメンバーに代わって新しく入ったメンバーは2人。22歳のシファさんは、コンピューターのトレーニングを受けましたが仕事が見つかりませんでした。ダラールさんは高校卒業後、保育の学校を出ましたが、仕事がありませんでした。5人の子どもを持つお母さんです。また、事務スタッフは1人加わって3人になりました。


ロハ・プロジェクト

 オーガニックの近代的なオリーブ林を、とシンディアナが開墾、植樹から始めたロハ・プロジェクトも3年経ち、ほんの少しオリーブが収穫できました(本格的な収穫にはまだ数年かかかります)。「初めての収穫!」ととても嬉しそうにそのオリーブの実を塩漬けにしていました。この広いオリーブ林から採れるオリーブオイルの販売先を探すという課題はある訳ですが!


濾過か無濾過か

 一般的に販売されているほとんどのオリーブオイルはフィルターで濾過されていますが、シンディアナはこれまで無濾過のオリーブオイルを販売してきました。しかし、澱に対して理解がなくクレームが多いということで、濾過することを決めたそうです。約20cm四方の厚めの紙を何枚か縦に並べた箱の引うなものに、オリーブオイルを右から左に流していく小さな機械です。シンディアナとしては、手間でもあるし、濾過する際にオリーブオイルの量も減るので「無濾過を希望するなら、そうもできるし、ありがたい」ということでした。栄養や風味を十分残したいと思いますし、パレスチナ・オリーブの分は、引き続き、無濾過(ノンフィルター)でお願いすることにしました。生搾りのジュースの底に細かい果肉が沈殿するのと同じことです。


販売状況とフェアトレード

 オリーブは、収穫量の多い表年と少ない裏年を繰り返します。2011年冬は裏年でしたが、雨がよく降り、収穫量が多かったそうです。そして新シーズンの2012年冬は収穫量が多い表年。シンディアナも契約農家さんも、まだ2011年の在庫を抱えているそうです。

 シンディアナの販売高は2009年がピークで、その後、少しずつ下がっています。ヨーロッパのフェアトレード団体を中心に輸出してきたので、ヨーロッパの不況の影響をもろにかぶっているのです。そもそもヨーロッパへ販売すると、1リットルあたり1ユーロの税金がかかるという難しさもあります。

 オリーブの木は初夏に小さなかわいらしい花をつけ、だんだんと実が大きくなり11月〜12月頃に収穫となります。

 そして、私たちは、いつも、小さな実が付き始める夏の終わりに、およその注文量を伝え、収穫が終わると、数を確定した正式な注文を出します。1年分の売上を予想し、まとめて注文し買い取るのです。もちろん、パレスチナ・オリーブの1年の売上を予想して注文することは難しいことで、シーズン末に在庫を切らしてご迷惑をかけたこともありますし、震災で売り切る余裕がなくなってしまった2011年春、2012年春は、在庫がだぶつき、被災者や被災者兼支援者で走り回っている宮城の人たちにオリーブ商品を寄付したりもしました(すごく喜ばれましたが、、、)。

 売上予想が難しくても、農作物なのですから、1年分の注文を早めにしていくのが、必要なことだと考えて来ました。それが、生産者団体であるシンディアナと契約農家さんたちとの関係の中でも必要なことだと理解していました。

 ところが、フェアトレード団体の中には、11月になってから、9月に出した注文量の半分に以下に急に減らしたり。在庫を抱えたくないために、年に3、4回に分けて注文してくるところがあったりする、という話を聞きました。

 フェアトレード市場は小さいし、フェアトレード団体との間でもいろいろなトラブルがある。販売量を増やすために、品質と価格で競争して一般市場に売り込んで行くしかない、そんな風にも考え始めているそうです。

 フェアトレードって何なのだろう、、、と改めて考えさせられました。


 新シーズンはフルーティーなのに濃厚なオリーブオイル! 4月末以降に入荷します。


ビジターセンター

 オリーブオイルの倉庫事務所はガリラヤ地方のコフル・カナ村にあり、カゴ作りのセミナーや販売をしているビジターセンターはそこから車で10分ほどのコフル・マンダ村にあります。

 これまで通信では何回か書いて来ましたが、セミナーは初心者コースが8回、中級コースが8回。それを受けて十分な技術を習得し、希望した人が、販売用のカゴ作りを始めます。いままで、このコースを卒業した何人かは、先生として教え始めてもいます。

 カゴ作りセミナーは何年も前に始めましたが、ビジターセンターができたのは3年前。センターを見ただけで、なじみのみんなの表情を見ただけで、活動が充実しているのがわかります。『ぜいとぅーん』49号でも書いたように、ユダヤ人女性がカゴ作りセミナーに参加し始めたのは最近のことです。近隣のユダヤの町から通っている人も、車で数時間かけて遠くのユダやの町から通っている人もいました(ハイファなどの都市をのぞけば、基本的にイスラエル内のユダヤ人とパレスチナ人の居住地域は分かれています)。

 コースに入って3ヶ月というコフル・マンダ村のアラブ・パレスチナ女性、インサフさんに少し話を伺いました。「31歳で2人の子どもがいます。高校で、交代(臨時)の非常勤講師をして、経営とコンピューターを教えていました。でも、数ヶ月で仕事場が変わり続けるのが嫌でした。夫は、私が毎日、村の外で働くことには難色を示していましたし。そんな中でこのカゴ作りセミナーのことを知りました。手仕事が大好きなので、とても楽しいです。」

 本当に楽しそうではあったのですが、けっこう英語も話せるようだし、このような人でも他に仕事がないのか、、、と思いました。私とインサフが話している後ろから、ビジターセンターのスタッフが「『働きたい!』って、毎日夫に言い続けていたらいいよ」なんて冗談まじりにアドバイスしていましたが。数年後に、インサフさんがビジターセンターの運営スタッフになっていたりして、と勝手に想像してしまいました。

 センターへは、毎週1〜3グループが訪問。約60%がイスラエル人、40%が外国人だそうです。ほとんどのイスラエル人はフェアトレードを知らないということもあって、センターに来た人は驚き、パレスチナ人との共存に希望を持ってセンターから帰る、とスタッフは説明してくれました。

 オリーブの枝やナツメヤシの枝で編んだ素敵なカゴですが、輸出は多くありません。センターでの販売や、それをきっかけにした特別注文があるそうです。ちょうど訪問した時には、ホテル(スパ)から注文を受けた13個の大きなバスケットが並んでいました。

 これらのカゴは東京の「カゴアミドリ」さんで買えます。カゴ作りの女性たちの素敵な写真も載っているで、「パレスチナのかご」のフォトギャリラリーをぜひご覧下さい。→カゴアミドリ


ブレッド&ローズ

 マアン(主にイスラエル内やエルサレムで働くパレスチナ人のための労働組合)主催の絵画展示即売会も6年目になってすっかり定着しているようでした。マアンの活動資金を得るため、売上金額をアーティストとマアンで分けます(『ぜいとぅーん』40号参照)。

 私は初めて行きましたが、数百点のアラブ・パレスチナ人アーティスト、ユダヤ人アーティストの作品(すべて現代アート)が並び、多くの人でにぎわい、スタッフのみんなも大忙しで売買の交渉をしていました。

 「不況でヨーロッパの労働組合からのカンパも減ったし、頑張って稼がないと!」という事情もあるそうです。


クネセト選挙

 1月22日は、イスラエルのクネセト(国会)選挙です。まだ選挙結果の詳細はわかりませんが、極右と言っていい現政権(リクードとイスラエル・ベイテヌの連立)が第1党を維持して勝利のようです。ただ、事前の予測に反して、労働党をはじめ「中道」や「リベラル」と言われるいくつかの政党も議席数を伸ばし、「右派+極右」と「中道+アラブ」で120議席をほぼ半々で分け合う結果になりそうです。

 今回も、選挙をにらんで、11月にガザ攻撃が行われました。強い政府を示すために、選挙の争点を経済問題からそらすために(ガザ攻撃直後にマアンから届いた呼びかけを、ブログ「ロバさんのように」に載せています)。

 実際のところ、リクードも労働党もどちらでもパレスチナに対する政策は変わらないのではないか、もう、コントロールが完成してしまっているし、、、、とパレスチナ自治区の人たちはイスラエルの選挙に無関心、というニュースもありました。

 一方。「アラブの春」(この言い方でもくくれませんが)に影響されたものなのか、2011年夏〜秋には、生活改善を求めてイスラエルで大規模なデモが続きました(最大時は各地で45万人の参加)。イスラエルの経済全体は比較的好調と言われていますが、イスラエルの中でも貧富の格差が広がり続けているのです。

 マアンのメンバーは「オルタナティブを求めているユダヤ人は増えている、と感じている」と言います。そして、マアンのメンバーの幾人かは、「ダアム」という政党をつくって、毎回選挙に出ています。考えを述べる機会とうことで参加することに意味があるというか、いつも議席獲得に必要な票数の10分の1程度しか取れないのですが。アラブ・パレスチナ人のとユダヤ人の平等、男女平等、労働者の権利を求める団体なので、一般的には全くウケません。イスラエルの総人口700万人中140万人がアラブ・パレスチナ人ですが、比例名簿の1位と3位がアラブ人女性、2位と4位にはユダヤ人(男女は忘れました)、、、と並べる政党は、アラブ人にもウケません。それでも、アラブの若い世代では関心を持つ人が増えて来たそうです(実際には、イスラエルの会社からきちんとした労働条件で仕事を確保していく、労働組合の地道な活動が評価され結果ではないかと思いますが)。マアンで活動する女性たちは、私が見ても「かっこいい!」と思います。

 ところで。「今回は、議席を取れるチャンスだと思うの!」と、私が訪問中も一生懸命活動していました。でも「前回の倍は得票できると思う」と言って、以前と同じ得票数だった時もあるので、全然期待せず、でも、もしかしたら、、、、と心の底でほんのちょっと期待しています。(追記:駄目だったようです)

 

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投稿日:2013年02月19日(火)
この記事のURL:http://www.paleoli.org/?eid=94