日本オリーブオイルソムリエ協会主催の国際コンペで銀賞を獲りました!

オリーブオイル 石けん サラダ オリーブオイル工場 オリーブの林

背景がわかる良質な商品をお届けします。

パレスチナ・オリーブでは、素材の質や効能はもちろん、
誰が、どんな状況で、どういう方法で作ったものなのかといった製造背景をクリアにしています。
だから安心。だから美味しい。だから、自信を持ってオススメできる商品ばかりです。

生産者パートナーと協力し、ともに生きる
誰もが大切にされる社会を作っていきます。

パレスチナ・オリーブは、パレスチナ北部のガリラヤ地方(1948年からイスラエル領)のオリーブオイルなどの食品、ヨルダン川西岸地区(パレスチナ自治区)ナーブルスのオリーブ石けん、ヨルダン川西岸地区(パレスチナ自治区)イドナ村の刺繍製品を扱っています。

実際に食べて使って納得したものを輸入し、現地を訪問・交流しながら活動しています。

イベント

29号(2007年6月7日発行)
  1. 商品ニュース

    品薄の間、大変ご迷惑をおかけしましたが、4月中旬に新シーズンの商品が入荷いたしました。

    現在、オリーブオイル、オリーブ石けん、オリーブ石けんセット(4種)、ザータルとも十分な在庫があります。キャロブ・シロップももう少しありますので、お早めにご注文ください。ナツメヤシの枝で編んだカゴは4月入荷分は完売しましたが、随時、ご注文を承っております。(入荷には数ヶ月かかります)

    刺繍製品の定番商品は、現在、エプロン、しおりが品切れですが、7月までに入荷予定です。携帯ストラップは追加分が入荷したので、在庫があります(キーホルダーにも使えます)。前号で紹介したパレスチナの刺繍地図も、予定通り6300円で販売を始めました。主に、ギフトセットで扱っている刺繍製品は、夏のギフト終了後(8月半ば)に在庫があれば販売できますので、お問い合わせください。

    ガリラヤのシンディアナニュース

    イスラエル内のパレスチナ女性の就業率は18%、ユダヤ女性は56%。家計を支えるため、多くのパレスチナ女性が仕事を求めていますが、1990年代以降、いままで働いていた分野、縫製工場はグローバリゼーションの動きの中で人件費の安い海外へ移転し、ユダヤ人農場では外国人労働者が働いています。どうしたらいいのか…。

    一つの方法は、フェアトレード。パレスチナ・オリーブも、皆様のおかげで、少しずつシンディアナからの輸入量を増やしています。シンディアナ自身も、ヨーロッパやアメリカにも少しずつ販売先を広げています。

    ナツメヤシのカゴプロジェクトが2年目に入りました。昨年、コフル・カナ村での訓練コースの生徒だったイスマハンさんが今年は、コフル・カラア村とウンム・ル=ファヘムの初心者コースの先生になった、という嬉しいニュースもありました。長期的に女性たちの仕事を作り出して行くため、ハチミツプロジェクトやスパイスの商品開発なども試みています(まだ商品化には至っていません)。

    もう一つが、労働運動。シンディアナと連携しているマアン(ワーカーズアドバイスセンター)は、イスラエル政府から何度も圧力を受けましたが、農業分野でもパレスチナ人の雇用を求め、のべ150人以上の職を確保してきました。

    女性たちは、朝4時に起きて6時前から夜までくたくたになるまで働いています。そんな仕事の後に、コフル・カラア村では14人の女性たちが、週に1回2時間、「全ての女性に物語がある」というエンパワーメント・ワークショプに1年間以上参加しています。そして、自信をつけて、働いています。

    石けん工場ニュース

    6月初めに電話で聞きました。

    「ハマスとファタハの連立内閣になって、ナーブルスでは抗争が小さくなったなどの変化はあったけれど、大きくは変わっていない。各国から自治政府への援助もストップしたままなので、2月に政府機関・自治体が再開しても、公務員への給料が払われないまま。1週間前から、またストライキが始まった。」

    石けん工場には、ドバイで出稼ぎしていた弟のマヘルさんがフィリピン女性と結婚してナーブルスに帰って来たりして、いいニュースがたくさん。まず、工場に、電話とFAXが入り、ネットまでつながりました。いままでは携帯電話だけだったので、いきなりの進歩です。

    「弟の妻はフィリピン人だから、英語ができるし、世界中にネットワークを持っているので、石けんの宣伝をしてくれている。受注には至っていないけれど、いろいろ問い合わせがあるんだ」「マヘルはコンピューターが得意だから、いま、ウェブサイトも作っている」(アラブ人は大げさに言うことが多いので、「世界中」を鵜呑みにはできませんが)「私も毎朝、工場でメールをチェックしているんだ」というので、「アドレスは変わっていない?」と聞くと、「変わっていない。なぜなら、アドレスの変え方を知らないからだ!」と自分で言って大笑いをしていました。

    コンピューターは苦手だけれど、石けんを本当に愛しているマジュタバさん。オリーブオイルだけでなく、シアバターやココナッツオイルなど8種類のオイルを混ぜた石けんや、キウイ、イチジク、アボガド、マンゴーを混ぜた石けんなど実験中の石けんを教えてくれました。美しい色だ、と言いますが、電話の話だけでは想像もつきません。

    状況が良ければ、注文が多くて毎日操業する、状況が悪ければ注文がなくて1週間仕事がないこともある、という状況は相変わらずです。でも、マヘルさんのお連れ合いさんも、パレスチナに来て検問所等を経験して「死ぬかと思った!」と言いながら「パレスチナ大好き」と言って暮らしているそうです。

    イドナ女性組合ニュース

    5月下旬の夜中、イスラエル軍の兵士が、イドナ村女性組合のセンターを荒らして行きました。夜中で無人だったため、けが人はありませんでした。兵士は鉄のドアを壊して侵入。刺繍作品の棚から作品を床に放り出し、コンピューターを持ち去ったそうです。同じ建物の別の階にある学習塾を荒らして圧力をかけるついでに(!)、嫌がらせをしたようです。

    掃除や修理が必要だったものの、電話線は切られなかったので受注はでき、生地もそのままなので仕事は再開できたそうです。コンピューターは寄付で中古のものが手に入り、メールでのやり取りができるようになったばかりでした。(いままでは電話とFAXでした)イドナの女性たちはがっかりしていますが、注文が一番の元気の素だと話していました。

    パレスチナでは、理由もなく踏み込まれ、荒らされるのは日常茶飯事。ナーブルスの石けん工場でも、あれこれ機械を調べられ、石けんの原料であるオリーブオイルをひっくり返されたことがあります。それでも、みんな、生産を続けています。

    新製品もいろいろ開発中です。

    表紙にある結婚式の刺繍は、パレスチナの家庭によく飾ってあります。結婚式は、大事なイベントであり、また楽しい娯楽です。新郎が新婦を迎えに行くときの歌、など場面場面で歌う歌も豊富にあります。

  2. 日本政府の「平和と繁栄の回廊」構想は「パレスチナ支援」なのか

    1、 概要

    日本が主催し、政府開発援助ODAを用いて、パレスチナ・イスラエル・ヨルダン・日本の4者による協力関係を構築し、ヨルダン渓谷西岸部(パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区の北東部)に「農業団地」を設置する。(地図はこちらを参照ください。)

    昨年7月、小泉首相(当時)は、レバノン侵攻開始直後のイスラエルを訪れた際(イスラエルの自衛権行使の支持を表明)、盛大に発表されたのが、「平和と繁栄の回廊」構想(以下、「回廊」構想)と名づけられた、「パレスチナ支援」プロジェクトでした。当時の外務省の報道発表によると、「平和の配当」によって「当事者間の信頼醸成」を促進し、イスラエルとパレスチナの「共存共栄」に向けた取り組みをしていく、というものです。

    実施にあたるのは、国際協力機構(JICA)で、その前年からすでに下請けのコンサルタント会社が現地調査に入っていました。

    こうした形式だけを耳にすれば、どれだけの成果が具体的に得られるかは未知数だとしても、けっして悪い話ではないのではないか、という意見もあるでしょう。紛争の直接当事者ではない「第三者」が、仲裁役を演じつつ、「非政治的」に経済ベースでの援助を行なうことで、平和創造に寄与をする、というわけですから、ひじょうに聞こえはいい。

    2、ヨルダン渓谷地帯の現状

    西岸地区全土がイスラエル軍の占領下にあるなかでもパレスチナ人の居住・通行さえ著しく制限されているのがヨルダン渓谷地帯です。パレスチナ自治政府の権限はなく、ユダヤ人の入植者所有の農業プランテーションが広がっています。しかし、「回廊」構想はこの占領・入植地問題に一言も触れていないのです。パレスチナ自治区が「貧困」なのは、イスラエルによる占領と入植によって土地が収奪され、水資源が奪われ(水の配分権はイスラエル側)、工場や農場の開発が禁止され、検問所によって物流が止められているからです。その意味では、たしかにイスラエル政府を巻き込まないとできないプロジェクトです。しかし、占領・入植地の問題を不問にするとはどういうことでしょうか。

    3、占領の構図の強化

    たしかに現状では、ユダヤ人の入植地の工場や農場で地元のパレスチナ人が安く雇用され、そのことで貴重な現金収入がある、という構造はあります。しかし、そのことで入植地は潤い、パレスチナ人労働者の賃金がイスラエル製品を購入するのに使われ、資本がイスラエルに還流し、パレスチナ経済の従属的地位は深まる(自立が遠のく)、という占領ビジネス特有の支配構造になっているのです。「回廊」構想は、この構図を批判するどころか、それを前提としてむしろ強化する方向になっているように思われます。イスラエル側は、この農業団地で作られた生産物を「(パレスチナ産ではなく)入植地の生産物になる」という発言もあると聞きます。

    一部識者のなかには、この占領の構図が容易には変わらない以上は、そこに支援を出すことで少なからずの現金がパレスチナ人労働者に届くのであれば、それでいいのではないか、という肯定論も出されていますが、私自身は本末転倒した議論でひじょうに危険な考え方だと思っています。

    パレスチナ自治政府はこのプロジェクトに歓迎の意向を示し、四者協議に参加していますが、地元NGOからは反対の声も挙がっています。当局と住民の意見が異なる(住民には知らされてもいない)のは、開発援助の典型でしょうか。

    4、プロセスへの疑問

    莫大な税金が投入されてきた/今後も投入されるこの「回廊」構想が、考案・採用されたプロセスにも疑問があります。

    先に触れた下請けのコンサル会社は、パレスチナ問題に関してなんら経験や蓄積があるところではありません。海外での開発・公共事業については歴史が(それこそ戦前の日本の植民地政策から関わる歴史が)ある会社なのですが、イスラエル政府・ユダヤ人入植者・パレスチナ自治政府とうまく利害調整をすることで事業を成功させるということと、占領の終焉なしには語りえない真の和平や独立・自立といったこととは、まったく別の事柄です。本質的かつ意味のある支援の形を探るには、長くパレスチナに関わってきた研究者やNGOらの関与は不可欠なはずです。

    しかし、この「回廊」構想をも含む日本の中東政策を支える政・財・官・学の人的ネットワークを見ると(日経新聞4月23日)、そこにはパレスチナ関係の専門家が不在なのがわかります。湾岸地域を中心とした中東地域への政治的・経済的・軍事的な関与を深めようというなかで、日本の存在感を高めようという意図ばかりが感じられます。

    こうした安易な「仲裁者」ヅラをした援助は、結果的には占領に加担をしてしまうだけでなく、構想そのものが破綻をしたときに(破綻はすでに不可避なように見えます)、パレスチナの側からの落胆と反発を買う、ということにもなりかねません。

    5、援助をめぐる問題をさらに考えるために

    ロニー・ブローマン『人道援助、そのジレンマ 国境なき医師団の経験から』(高橋武智訳、産業図書、2000年)

    第二次大戦中に赤十字社が、ナチズムそのものへの批判をせずに(追放・弾圧を容認し)ユダヤ人収容所への人道援助を行なったという歴史的過ちに始まり、現在も世界中で人道の名のもとに行なわれている援助が(意図しなくても)既存の政治を利していることを根本から批判します。

    一方で緊急支援に現地当局の協力が必要なことを認めながら、他方で、とくに国家が他国の領土で援助活動することの危険を指摘し、国家は諸団体や国際組織の援助活動を間接的に支援すべきだと言います。

    「国家がそこに現存することにより数々の疑惑が呼び起こされ、現地当局との関係が政治的取引の次元であると解されてしまうのです。こうして、国家との間で重点の置き方が異なり、目的に混乱が生ずることから、NGOの行動は一層困難に、いやずばり言って危険にさえなるわけです」

    村井吉敬編『徹底検証ニッポンのODA』(コモンズ、2006年)

    国益至上主義、経済主義に走ってきた日本のODA政策の半世紀を各論者が多面的に批判しながら、援助を受ける側から見て差別の解消と平和のためにあるべきODAのあり方を探ります。(早尾・皆川)

     

    参照:パレスチナ情報センター『平和と繁栄の回廊』構想特集
  3. オススメ新刊本

    ジョー・サッコ『パレスチナ』 1800円、(小野耕世訳、いそっぷ社、2007年)

    1991-92年(第1次インティファーダ期)にパレスチナに滞在した、コミックジャーナリスト、ジョー・サッコの作品。『パレスチナ』というコミックブックのシリーズとして計9冊刊行されたものが2001年に1冊にまとめられました。その待望の日本語訳です!

    最初は、濃い絵柄に圧倒されましたが、内容は文句なしにおもしろい。そして、15年も経っているのに、残念ながら内容は古くありません。パレスチナの占領の構図が変わっていないからです。

    まず、この作品は、独特の筆致による生き生きとした人物描写と細かな背景描写によって、鮮烈に現場の空気まで伝えている点で傑出しています。

    私たち自身が絵も描けないし動画も撮れないし、写真でさえヘタクソなので、パレスチナについて語るとき、行ったことがない人に対して、具体的なイメージをもって想像してもらうということがとても難しいと感じます。でも、サッコの漫画を読んでいると、「ああそうそう、こんな感じ」と思うことが何度もありました。パレスチナの人びとの様子がありありと浮かんできます。

    もう一つ、この漫画の特徴は、サッコというマルタ生まれでアメリカに移民をした「外国人」が、パレスチナで、イスラエルで、人びととどのように接したのか、どのように見られ、それに対してどのように自分が感じたのかが、ひじょうに具体的に克明に描かれていることです。サッコは、外国人としてとにかくあちこちを歩き回り、さまざまな人びとと(パレスチナ人ともユダヤ人とも)話をして回ります。「聞いてくれ、聞いてくれ」という感じで、占領下に置かれたパレスチナ人からは、多くの辛い証言を聞かせられます。これは、初めて被占領地に入った外国人が共通に経験する部分でしょう。

    しかし、サッコの漫画は、登場人物の多様さ、その複雑な表情や態度、著者サッコの困惑、どれをとっても漫画でしか表現できないパレスチナが描かれています。大判で300ページ近くあり、エドワード・サイードの序文付き。お買い得です。(早尾・皆川)

  4. お料理コーナー
  5. レバノン情勢

    5月末から、レバノン北部のパレスチナ難民キャンプの一つ、ナハル・エル=バーレドがレバノン軍に攻撃され、多数の住民が避難を余儀なくされています。3〜4万人の住民のうち数千人はまだキャンプに取り残されていると言われています(実数不明)。当初は、国連機関、救援団体、報道機関の立ち入りも禁止されていたようです。

    ファタハ・イスラームという武装グループが(パレスチナ人はほとんどいないそうで、ファタハとも何の関係もありません)、ナハル・エル=バーレドキャンプに逃げ込み、レバノン軍と交戦になっている模様ですが、レバノン軍の砲撃によって住宅や、子どもたちの施設が破壊され、キャンプは壊滅状態。住民にも死傷者が出ています。

    多くの住民が、バダウィ・パレスチナ難民キャンプなど周辺に逃げています。このため、バダウィの人口は1.5倍にもなっていますが、物質面、インフラ面、保健衛生などのサービス面のいずれも不足、寝泊まりする施設も足りません。

    両方のキャンプとも、日本のNGOが支援し、関係の深いところです。詳しくは、サイトの報告をお読みください。現地からの悲鳴が聞こえます。

    パレスチナ子供の里親運動
    パレスチナ子どものキャンペーン

    イベント情報

    ブサイナ・ホーリー監督来日トーク巡回上映 ドキュメンタリー映画『Women in Struggle』

    イスラエルに拘留されていた元政治犯のパレスチナ女性たちが、拘留時の堪え難い経験や現在のパレスチナの日常の困難を自らの言葉で語るドキュメンタリー映画。

    6月25日〜7月8日、札幌、仙台、東京、沖縄、広島、大阪、京都で上映があります。(お問合わせ:連連影展FAV 03-3401-8944)

    「パレスチナ・オリーブを使ってみよう」

    7月3日(火)14:30~16:30
    場所:有機生活マーケット vivo
    オリーブオイルを使ったクッキングとトーク(皆川)。お待ちしています!

    編集後記

    パレスチナの地に対する国連分割決議から60年。レバノンのパレスチナ難民キャンプで起きている事態は、難民がさらなる難民になる状況でやりきれません。

    第三次中東戦争、ガザ地区・ヨルダン川西岸地区の占領からは40年。ガザ地区では、イスラエル軍の空爆で住民に多数の死傷者が出ています。また、ハマス単独内閣からファタハを含む統一内閣に変わりましたが、多数の国会議員や閣僚がイスラエル軍に拘束されているような状況です。このような中、イドナ女性組合のセンターの話まで飛び込んで来て、あたふたしました。が、私たちは、フェアトレードを通じてパレスチナの人々のエンパワーメントを支えることが、平和につながると信じています。

投稿日:2007年06月07日(木)
この記事のURL:http://www.paleoli.org/?eid=221