オリーブオイル石けん サラダ オリーブオイル工場オリーブの林

背景がわかる良質な商品をお届けします。

パレスチナ・オリーブでは、素材の質や効能はもちろん、
誰が、どんな状況で、どういう方法で作ったものなのかといった製造背景をクリアにしています。
だから安心。だから美味しい。だから、自信を持ってオススメできる商品ばかりです。

生産者パートナーと協力し、ともに生きる
誰もが大切にされる社会を作っていきます。

パレスチナ・オリーブは、パレスチナ北部のガリラヤ地方(1948年からイスラエル領)のオリーブオイルなどの食品、ヨルダン川西岸地区(パレスチナ自治区)ナーブルスのオリーブ石けん、ヨルダン川西岸地区(パレスチナ自治区)イドナ村の刺繍製品を扱っています。

実際に食べて使って納得したものを輸入し、現地を訪問・交流しながら活動しています。

イベント

25号(2006年6月15日発行)
  1. サマーギフトセットのご案内
  2. 「ガリラヤのシンディアナ」ニュース

    「オリーブオイルがオリーブ石けんへの道をつくり、オリーブ石けんがザータルへの道をつくり、今度はかご作りセミナーにつながった」、「女性の能力を高めて社会進出の機会を増やし、女性が直面する社会的・経済的な問題にチャレンジできるような新しい社会を作りたい」、かご作りセミナーの修了式(写真)で「ガリラヤのシンディアナ」のスタッフがこう述べました。

    「ガリラヤのシンディアナ」は、フェアトレードは「適正な支払い」以上の意味を持っていると考えています。「フェアトレードの考え方を、自分たちの社会を発展させたいと考える人たちと幅広くつなげる。高品質な生産物を提供する一方で、公正さの実現を目指して世界のバランスを揺り動かすのです。」

    かご ご予約受付中!

    前号でナツメヤシの枝で編んだかごのご案内をしましたが、限定入荷のためあっという間に売り切れてしまい、申し訳ありませんでした。買って頂いた方からは「つやのあるしなやかな素材で感動した」等嬉しい感想を頂きました。お待たせすることになりますが、皆様に年内にお届けできるようシンディアナに追加注文しますので、ご希望の方はご予約ください。

    石けんセットのポストカード

    新商品の石けんセットには、イスラエル内のパレスチナ人アーティストが描いた5種類のポストカードのうち1枚が入っています。

    イスラエル内で暮らすパレスチナ人にとって生存・生活が一番で、他のことは後回しになります。美術館やギャラリーが少なく、学校の美術の時間も削られがちです。

    ガリラヤのシンディアナは、パレスチナ人アーティストの存在と作品を知らせようとプロジェクトを始め、今回、5人のアーティストの作品を一つずつ選びました。シンディアナの地道な活動が、少しずつ広がり、つながって来ています。


    オリーブ石けん工場ニュース

    6月半ばに石けん工場のマジュタバさんと電話で話をしました。

    先日、マジュタバさんがナーブルスから直線距離で約75kmのヘブロンへ行くのに、8−9の検問所があり10時間かかったそうです。数ヶ月前、シンディアナからナーブルスに戻るときにイスラエルへ行く許可証も西岸内部を移動する許可証も取り上げられてしまったそうで、ナーブルスを出るのも難しくなりました。「なんで?」と聞くと「理由なし」。いつものことですが、取り上げた兵士から理由も教えてもらえないのです。また、販売のためのトラックがあっても運転手さん(石けんも作っています)に許可証がないので、販売機会を失っています。シンディアナには、許可証のある人に頼んだり、荷物を積み替えたりして運びます。石けん(荷物)を運ぶ許可はまた別です。

    ナーブルスは、ヨルダン川西岸地区の中でも孤立して行く状況にどんどん追い込まれています。ナーブルスは旧市街もあり、古くから政治と産業の中心であった歴史のある町です。さらに、2つの大きい難民キャンプがあり、イスラエルには抵抗運動の拠点だと見られてきたこと、近くに大規模な入植地があることから、街全体が厳しい弾圧を受けているのです。

    ところで、パレスチナの生産者や友人たちと話をするときには、必ず家族のことも話題になります。マジュタバさんも3人の小学生のお父さん。学校は年度末で夏休みに入りました。「子どもたちは成績優秀で元気。これだけはいい話題だ」。 パレスチナ人はみななぜか自分の子どものことを成績優秀と言いますが、学校は宿題が多く勉強は大変そうです。小学校1年生から英語も勉強するので、マジュタバさんと奥さんのラマさんは、詰め込み教育を心配していました。

    オリーブ石けんの色について

    オリーブ石けんセットだけでなく、定番のオリーブ石けんも入荷しましたが、また石けんの色がだいぶ変わり、今回は黄土色に近い色になりました。『ぜいとぅーん』20号でも書いた通り、着色料・香料等をいっさい含まないこのオリーブ石けんは、原料であるオリーブオイルの状態(色・透明度・成分)や石けんの乾燥度によって、石けんの色が変わります。使用するオリーブオイルは、ヨルダン川西岸地区のヴァージンオリーブオイル(一番搾り)ですが、畑や年度によってオリーブオイルの色や香り、澱の残り具合が異なるのです。

    また、よりよいオリーブ石けんを作るために、製法の一部を変える試みもしています。これによっても、色は多少変化しますので、また報告します。

  3. ガザ空爆は何のため?

    パレスチナのガザ地区では昨夏でイスラエル軍・ユダヤ人入植地が「撤退」をし、「占領終結」を宣言したはずでしたが、実際には毎日のようにイスラエル軍が攻撃を行ない、平穏な日など一日もありません。戦闘機やヘリコプターからの空爆だけでなく、艦船からの砲撃や、戦車や装甲車による部分的な侵攻もあり、ガザ地区が包囲攻撃下に置かれているのは以前と何一つ変わりありません。今年初めにハマス政権が誕生して以降は、旧政権のファタハ内の一部過激派がガザ地区からイスラエル領に向けて手製ロケットをときおり飛ばしており、それに対する報復と防衛という名目で空爆が続けられているのです。

    しかし、イスラエル軍は、「標的」の活動家を白昼堂々街中で狙うために、毎回必ず無関係のパレスチナの民間人を、ときには10人を超える規模で巻き込み殺傷します。つまり、イスラエルの空爆は、直接の暗殺対象の数倍に達する民間人死傷者を出しているのです(もちろん暗殺自体が不法行為です)。狙われた活動家の党派組織はひるむどころかいきり立つ一方だし、一般市民もイスラエルへの反感を深めています。こうしてイスラエルの軍事作戦は、ますます暴力のエスカレートを呼び込んでいくのです。しかし、何のために?

    おそらくこれは、一方的国境画定を正当化する戦術ではないかと思われます。つまりイスラエルは、大半のユダヤ人入植地をヨルダン川西岸地区に残したまま、それを隔離壁でイスラエル側に取り込み、その線に沿って恒久的国境を確定しようとしているのです。その前提は、「パレスチナ側に信頼できる交渉相手はいない」ということであり、パレスチナを国際的に信用が置けない存在、つまり「テロ集団」としたいのです。そうであれば、あえて挑発をするように砲撃を継続することは、イスラエルとしては理にかなっています。事実ハマスも、民間人の死傷者が多数出てきたことで、とうとう「停戦解除」を宣言してしまいました。

    「西岸とガザの占領終結」を言うのであれば、40万人が住む入植地すべてを一つ残らず撤去し(東エルサレムのも!)、西岸地区の内部に作っている隔離壁を撤去し、イスラエル軍の基地と検問所を撤去し、グリーンライン(1949年の停戦ライン)で国境画定をし、双方で和平合意を結ぶことのはずです。イスラエル側の本音は、相手がハマス政権であれファタハ政権であれ、主要入植地の撤去は論外であり、それについての交渉はしたくない、「交渉相手はいない」のではなく交渉したくないということです。そのための挑発的ガザ空爆である、つまりガザ地区住民の命を利用して西岸の一方的国境画定を正当化する。これが狙いなのではないでしょうか。

    イスラエル国内のパレスチナ人つまりアラブ系市民らへの排斥傾向も強まっています。各種の世論調査で、6割以上のイスラエルのユダヤ系市民が、「アラブ系市民とは同じアパートには住めない」とか、「アラブ系市民は人口政策上の脅威である」と答え、さらには「アラブ系市民が移民として出国することを政策的に促すべきだ」という考えを支持していることが明らかになりました。ここまであからさまに民族差別が語られるようになっていることに、恐怖を感じます。(早尾貴紀)

  4. オススメ本

    フェアトレードが学べるイーブック『フェアトレード〜貧困のない世界のためにあなたができること〜』

    フェアトレード会社で働いた経験もあり、静岡県浜松市でフェアトレードの店「ふぇあうぃんず」を営んでいる斉木隆男さんが書いています。生産者、フェアトレード団体、お店、(日本の)消費者の実情が具体的に述べられていて、大変わかりやすい。また、日本のフェアトレードをめぐる事情を全体的に捉えて考えられる本です。イーブックと言っても170ページあって内容はぎっしり、読み応えがあります。こちらから有料でダウンロードできます。

  5. 編集後記

    先日、渋谷アップリンクで『ガーダ〜パレスチナの詩』を見ました(6月末まで上映中)。

    この映画の主人公ガーダは、ガザ地区の難民キャンプで生まれ育ちました。そこで通訳を探していた古居みずえさんに出会います。その後、古居さんはガーダの23歳から35歳まで、結婚・出産を含む暮らしを14年にわたって取材しています。そのような中でガーダは1948年にパレスチナ人が故郷を追われた話の聞き書きを始めました。

    歌ったり踊ったりするのが大好き、占領の中でもたくましく暮らしを続ける女性たちの姿。映画では、私には見慣れた、でも言葉では伝えるのが難しかったパレスチナの生き生きとした日常が描かれています。ガーダはイスラエルの占領にもパレスチナの古い慣習にも立ち向かって行く女性です。こういうと何か堅苦しく思われるかもしれませんが、映像で見れば、特別ではなく「普通の」女性であることが伝わってきます。

    勉強して、働いて、家事・育児をして、家族を支えながら、自分の意見をはっきり言い、古い慣習にはあらがう活発な女性。実は、ガーダだけではありません。

    『ガーダ』を見ながら、何人かの友人たちを思い出しました。毎年、パレスチナを訪問する際には、生産者団体の他に、98-99年にパレスチナに短期留学で住んでいたときの友人も訪ねています。そのとき学生だった友人たちは、いま、母親、父親になっています。その一人は、ガーダと同じように、夫の立ち会いで出産しました。「立ち会い出産は少ないけれど、家族が認めればOK」と言っていました。さらに、子どもたちのための活動や、人権のための活動など社会活動に参加している若い女性もめずらしくありません。

    本も発売されました。古居みずえ『ガーダ』岩波書店、2006年

     

    ハマス政権成立以来、アメリカとEUがパレスチナ自治政府への支援を停止し、3ヶ月間公務員の給与が未払いになっています。土地・水が奪われ、検問所や分離壁で流通が分断され、産業が破壊され、イスラエルへの出稼ぎもできなくなったいま、ガザ・ヨルダン川西岸地区での就業者の3分の1近くが自治政府から給与を得ています。援助がなければ政府が立ち行かない、というのは健全な姿ではありませんが、占領が続く中で、どうやって自立できるでしょうか。

    フェアトレードは、仕事を生み出すと同時に、草の根のネットワークも作っています。

    パレスチナの時事状況に関しては「パレスチナ情報センター」をご覧下さい。

     

    (文:皆川万葉/イラスト:あだち)

投稿日:2006年06月15日(木)
この記事のURL:http://paleoli.org/?eid=217